結論:土壌汚染対策法は、工場やクリーニング店などの跡地や、一定規模以上の土地の掘削・盛土をきっかけに「土壌汚染の調査」が義務づけられる法律です。汚染が見つかっても、すぐに売れなくなるわけではありません。ただし、区域の指定や契約不適合責任など、売却前に押さえておくべき点があります。この記事では、水戸市で土地の売却を考えている方に向けて、土壌汚染対策法をわかりやすく整理します。
なお、法令の内容は改正されることがあります。実際の手続きは、環境省や茨城県、水戸市などの最新の案内でご確認ください。
土壌汚染対策法とは?目的をわかりやすく
土壌汚染対策法は、土壌汚染の状況を把握し、人の健康被害を防ぐことを目的とした法律です。2003年(平成15年)に施行され、その後の改正で、調査の機会や区域の考え方が見直されてきました。
対象になる「特定有害物質」とは
法律の対象は「特定有害物質」と呼ばれる26種類の物質で、性質によって3つに分かれます。
| 分類 | 主な物質の例 |
|---|---|
| 第一種(揮発性有機化合物) | トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼンなど |
| 第二種(重金属等) | 鉛、ヒ素、六価クロム、カドミウム、水銀、フッ素、ホウ素など |
| 第三種(農薬等) | シマジン、チウラム、PCB、有機りん化合物など |
「汚染されている」と「健康被害がある」は別の話
土壌に基準を超える物質があっても、口に入ったり地下水を飲んだりする経路がなければ、健康へのリスクは小さいと考えられます。法律はこの「汚染の有無」と「健康被害のおそれ」を分けて扱い、区域の種類を決めています。
水質汚濁防止法や廃棄物処理法との違い
水質汚濁防止法は主に工場などから出る水の規制、廃棄物処理法は廃棄物の処理ルールを定める法律です。土壌汚染対策法は、土地そのものの汚染の把握と管理に焦点を当てている点が異なります。土地の売却では、土地の使われ方に応じて、複数の法律が関わることがあります。
調査義務が生じる3つのきっかけ(3条・4条・5条)
土地の所有者であれば誰でも調査が必要になるわけではありません。調査が義務になるのは、主に次の3つの場面です。

第3条:有害物質使用特定施設を廃止するとき
水質汚濁防止法の「有害物質使用特定施設」(メッキ工場やクリーニング店の洗浄施設など)を廃止したときは、土地の所有者等が土壌汚染の調査を行い、結果を報告する義務があります。工場跡地やクリーニング店の跡地を売る場合は、まずここに当てはまるか確認が必要です。
第4条:一定規模以上の土地の形質変更をするとき
3,000平方メートル以上の土地で、掘削や盛土などの「形質変更」を行う場合は、着手前に届出が必要です。届出を受けた都道府県知事等が、汚染のおそれがあると判断すると、調査を命じることがあります。有害物質使用特定施設が稼働している敷地では、900平方メートル以上が届出の対象です。
第5条:健康被害が生じるおそれがあるとき
汚染された地下水が飲用に使われているなど、人の健康被害のおそれがあると知事等が判断した場合に、調査が命じられます。
自主的に調査する場合もある
法律上の義務がなくても、売却や開発の前に自主的に調査するケースがあります。調査結果を申請して、区域に指定してもらう方法もあります。
要措置区域と形質変更時要届出区域の違い
調査で基準を超える汚染が見つかると、土地は次のいずれかの区域に指定されることがあります。
| 区域 | 状態 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 要措置区域 | 汚染があり、健康被害のおそれがある | 汚染の除去等の措置が必要。土地の形質変更は原則禁止 |
| 形質変更時要届出区域 | 汚染はあるが、健康被害のおそれはない | 通常は措置不要。形質変更の際は事前の届出が必要 |
形質変更時要届出区域は「売れない土地」ではない
形質変更時要届出区域は、土地を使っているだけなら大きな制限はありません。建物を建てたり、造成したりするときに届出が必要になる区域です。着手の14日前までに届出が必要とされています。売却の際は、この区域であることを買主に伝える必要があります。
要措置区域は措置が先
要措置区域では、封じ込めや浄化などの措置を行ったうえで、区域の解除や変更を目指すのが一般的です。措置の費用や期間は汚染の状況で大きく変わるため、専門家への相談が欠かせません。
区域指定の情報は台帳で公開される
区域に指定された土地は、都道府県や政令市などが台帳を作り、閲覧できるようにしています。買主や不動産会社が台帳を確認することも多いため、売主としても、事前に自分の土地の状況を把握しておくと話が早く進みます。
土地を売る前に確認したい土壌汚染チェック5ステップ
水戸市で土地を売る場合も、考え方は同じです。売却の前に、次の順番で確認すると安心です。

ステップ1:土地の履歴を確認する
過去に工場、ガソリンスタンド、クリーニング店、メッキ工場、廃棄物の処理場などがなかったかを確認します。古い住宅地図、登記簿、近隣への聞き取りが手がかりになります。
ステップ2:区域指定の有無を確認する
要措置区域や形質変更時要届出区域は、都道府県や市が台帳を公開しています。区域の指定がないかを窓口やウェブサイトで確認しましょう。水戸市内の土地は、水戸市や茨城県の担当窓口に確認します。届出先は土地の所在地によって異なる場合があるため、事前の確認をおすすめします。
ステップ3:必要に応じて調査を依頼する
汚染のおそれがある土地は、環境大臣の指定を受けた「指定調査機関」に依頼します。調査は、資料等で履歴を調べる段階と、実際に土壌や地下水を採取して分析する段階に分かれるのが一般的です。費用は土地の広さや調査項目で大きく変わります。
ステップ4:対応方針を決める
汚染がなければそのまま売却に進めます。汚染があれば、届出、措置、価格への反映、買取での現状売却などから選びます。
ステップ5:契約書と重要事項説明に明記する
区域指定や調査結果は、買主にとって重要な情報です。宅地建物取引業法に基づく重要事項説明でも、土壌汚染対策法の区域に関する説明が必要とされています。重要事項説明で伝えるべきことは水害ハザードマップの例も参考になります。
土壌汚染が土地の売却に与える影響
売却価格が下がることがある
区域指定や汚染が判明した土地は、買主が敬遠しやすく、価格が下がることがあります。浄化や措置に費用がかかる場合は、その分を差し引いて交渉されるのが一般的です。
住宅ローンの審査に影響することがある
買主が住宅ローンを使う場合、金融機関によっては汚染地の担保評価が厳しくなることがあります。売却の見通しを立てる際は、買主側の資金計画も意識しておきましょう。
隠して売るとトラブルになる
汚染を知りながら告げずに売却すると、民法上の契約不適合責任を問われ、損害賠償や契約解除を求められるおそれがあります。契約不適合責任とは、引き渡した物が契約の内容に合わない場合に、売主が負う責任のことです。買主が不適合を知ったときから1年以内に売主へ通知する必要があるとされています(民法566条)が、契約で期間が定められるのが一般的です。
ガソリンスタンド跡地や工場跡地は特に注意
過去に有害物質を扱っていた土地は、調査を前提に話が進むことが多くなります。一方、長く住宅だけだった土地では、汚染の可能性は低いのが一般的です。
汚染が見つかったときの対応方法
区域の指定を受けて売却する
形質変更時要届出区域のままで、条件を明示して売却する方法です。建築予定の買主に、届出が必要になる点を説明します。
浄化・措置をしてから売却する
掘削除去や封じ込めなどで汚染を取り除き、区域の解除を目指す方法です。費用と期間がかかる反面、買主を見つけやすくなります。
価格を下げて現状のまま売却する
措置費用の見積もりを踏まえ、減額して売る方法です。買取であれば、買取会社が汚染のリスクを引き受けて購入するため、手続きを短くできる場合があります。
搬出する土を扱うときの注意
区域内の土壌を敷地の外へ搬出するときは、事前の届出や、運搬・処理に関するルールがあります。無許可の処分は法令違反になるため、必ず専門の業者に依頼してください。
水戸市で土壌汚染が気になる土地の売却相談
水戸市は、水戸駅周辺の市街地から、周辺部の住宅地、工業系の用途地域まで、土地の履歴が多様です。用途地域が工業系の場所や、古い工場・資材置き場の跡地では、土地の履歴の確認が特に大切です。境界や測量、地盤(液状化リスク)、市街化調整区域の制限なども、土壌汚染とあわせて確認が必要な項目です。
解体を伴う売却では、アスベスト調査と土壌の確認を同時期に進めるとスムーズです。
仲介と買取の違い
土壌汚染の不安がある土地は、買主が見つかりにくいことがあります。ハウスドゥ 県庁水戸店は買取専門店のため、現状のままでの買取のご相談が可能かをお調べできます(物件の状況により、お受けできない場合もあります)。
古田敦也さんのCMでおなじみのハウスドゥ
ハウスドゥは、全国に展開する不動産ブランドです。水戸市の土地売却でも、地域の事情を踏まえて、査定から売却方法のご提案までお手伝いします。
土壌汚染の原因としくみ|地下水汚染と摂取経路の対策
土壌汚染の原因は、大きく3つに分けて考えると整理しやすくなります。1つ目は、工場や事業場の操業中に有害物質が漏れたり、地面に染み込んだりするケースです。2つ目は、廃棄物の埋め立てや不適切な処理によるケースです。3つ目は、もともと自然の土壌に含まれる重金属などが基準を超えているケースで、自然由来の場合でも、基準を超えれば法律の対象になることがあります。
地下水汚染へ広がるしくみ
地表に染み込んだ有害物質は、雨水などと一緒に地下へ移動し、地下水汚染につながることがあります。その地下水が飲み水として使われていると健康被害のおそれが生じるため、法律では、周辺で地下水を飲用に使っているかどうかも重要な判断材料になります。
摂取経路を遮断する対策の考え方
健康へのリスクが生じるのは、汚染された土を直接口にしてしまう場合や、汚染された地下水を飲む場合などです。そのため対策の基本は、こうした摂取経路を遮断することにあります。たとえば、舗装や盛土で土に触れないようにする、汚染の拡大を封じ込めるといった方法があります。工法の選び方は汚染の状況で変わるため、専門の事業者に相談してください。
事業者・法人が確認したい制度の概要と流れ
工場跡地や事業用地を売却する事業者や法人は、操業していた施設の履歴を整理することが出発点です。大まかな流れは「履歴の確認→必要に応じた調査→区域指定や届出→対策→売却」です。制度の細かな関連情報は、環境省や茨城県の案内ページで一覧として公開されているため、最新の内容を確認しましょう。
土壌汚染に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 土壌汚染対策法とは、何をする法律ですか?
土壌汚染の状況を把握し、人の健康被害を防ぐための法律です。調査の義務、区域の指定、措置、汚染土壌の搬出ルールなどを定めています。
Q2. 土地を売るときに必ず土壌汚染調査が必要ですか?
売却そのものを理由に調査が義務になるわけではありません。有害物質使用特定施設の廃止や、一定規模以上の形質変更など、法律で定められた場面で義務が生じます。
Q3. 要措置区域と形質変更時要届出区域は何が違いますか?
要措置区域は健康被害のおそれがあり、措置が必要な区域です。形質変更時要届出区域は健康被害のおそれがないため、形質変更の際に届出が必要な区域です。
Q4. 土壌汚染の調査費用はいくらくらいですか?
土地の広さや調査の段階によって大きく変わります。資料調査のみなら比較的少額で済むこともありますが、土壌や地下水の分析まで行うと高額になる場合があります。指定調査機関から見積もりを取ってください。
Q5. 汚染があると土地は売れませんか?
売れないわけではありません。区域の指定を伝えたうえで売却する、措置してから売る、減額して売る、買取を利用するなど、いくつかの方法があります。
Q6. 汚染を知らずに売ってしまった場合、責任はありますか?
売主が知らなかった場合でも、契約不適合責任を問われる可能性があります。契約書で責任の範囲や期間を定めておくことが大切です。
Q7. 水戸市の土地が区域指定されているか調べるには?
区域の台帳は、茨城県や水戸市などが公開しています。担当窓口やウェブサイトで確認できるため、売却前に調べておきましょう。
Q8. 土壌汚染は何が原因で起こりますか?
主な原因は、工場などでの操業中の漏えい、廃棄物の不適切な処理、自然由来の重金属などです。地下水汚染へ広がると健康被害のおそれが生じるため、対策では摂取経路の遮断が基本になります。
まとめ|土壌汚染が不安な土地は早めに相談を
土壌汚染対策法は、調査の義務、区域の指定、売却時の説明責任を定めた法律です。汚染があっても、方法を選べば売却は可能です。まずは土地の履歴を確認し、不安があれば早めに専門家へ相談しましょう。
水戸市の土地売却のご相談は、ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸へ
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