水戸市で不動産の売却や購入を検討していると、「水戸市は津波の心配があるのか」という質問を受けることがあります。水戸市は太平洋に面していないため一見無関係に思えますが、市内を流れる那珂川を通じた津波の遡上(そじょう)が想定されており、市も津波ハザードマップを公表しています。この記事では、水戸市の津波リスクの実際のところ、混同されやすい「津波浸水想定」と「津波災害警戒区域」の違い、そして不動産の重要事項説明・保険における扱いまで、一次情報にもとづいて整理します。

水戸市の洪水・土砂災害・地震など防災情報全体を確認したい方は、水戸市の防災・ハザードマップ完全ガイド【2026】もあわせてご覧ください。

目次
  1. 水戸市に津波は来る?まず知っておきたい地理的特徴
    1. 水戸市は海に面していない
    2. 那珂川を通じた津波の遡上リスク
  2. 水戸市の津波ハザードマップとは
    1. 茨城県が公表した津波浸水想定(平成24年8月)
    2. 水戸市津波ハザードマップの入手方法
  3. 「津波浸水想定」と「津波災害警戒区域」の違い【売却前に知っておきたい重要ポイント】
    1. 浸水想定はあくまで「想定」、法的な指定区域ではない
    2. 茨城県内に法定の津波災害(特別)警戒区域はゼロ(2023年6月時点)
    3. 土砂災害警戒区域との違い(建築制限の有無)
  4. 地震にともなう液状化リスクとの関係
  5. 不動産売却の重要事項説明における津波ハザードマップの扱い
    1. 法定の説明義務があるのは「水害ハザードマップ」(洪水・内水・高潮)の3種類のみ
    2. 津波ハザードマップは法定の説明義務の対象外(2026年現在)
    3. それでも任意説明が信頼につながる理由
  6. 火災保険・地震保険の適用範囲も確認しておきたい
    1. 水災補償の対象は洪水・高潮・土砂崩れが中心
    2. 津波による損害は原則として地震保険の対象
  7. 津波リスクが気になる物件を売却するときのポイント
    1. 価格への影響は「立地条件」全体のなかで判断される
    2. 訳あり・特殊事情に強い買取という選択肢
  8. まとめ|正しく知れば過度に恐れる必要はない
  9. 水戸市の津波リスクに関するよくある質問
    1. 水戸市は津波の浸水想定区域に入っていますか?
    2. 津波災害警戒区域に指定されると建築制限がかかりますか?
    3. 津波ハザードマップは不動産の重要事項説明で必ず説明してもらえますか?
    4. 津波による自宅の損害は火災保険で補償されますか?
    5. 那珂川が氾濫すると水戸市のどのあたりが影響を受けますか?
    6. 津波リスクがある物件でも売却できますか?

水戸市に津波は来る?まず知っておきたい地理的特徴

水戸市は海に面していない

水戸市の東側には大洗町・ひたちなか市が位置しており、水戸市自体は太平洋に直接面していません。海岸から津波が直接押し寄せる大洗町や神栖市などの沿岸市町村とは、リスクの性質が異なります。

那珂川を通じた津波の遡上リスク

とはいえ、水戸市は那珂川の中流域に位置しており、河口から津波が川をさかのぼる「遡上」の影響を受ける可能性がある点は押さえておく必要があります。茨城県が公表している津波浸水想定は、こうした河川遡上の影響も踏まえて設定されたものです。水戸市が公表している津波ハザードマップも、この県の想定を基に作成されています。

水戸市の津波ハザードマップとは

茨城県が公表した津波浸水想定(平成24年8月)

現在の津波ハザードマップのもとになっているのは、東日本大震災の教訓を踏まえて茨城県が平成24年8月に公表した津波浸水想定です。これは「津波防災地域づくりに関する法律」にもとづき、専門家による「茨城沿岸津波対策検討委員会」の検討を経て設定された、現時点で想定し得る最大クラスの浸水予測となっています。

水戸市津波ハザードマップの入手方法

水戸市の津波ハザードマップは、水戸市公式サイトの防災情報サイトでPDF版が公開されているほか、「水戸市Webハザードマップ」でも洪水・土砂災害とあわせて地図上で確認できます。物件の売買を検討する際は、住所地周辺の想定区域を事前に確認しておくと安心です。

「津波浸水想定」と「津波災害警戒区域」の違い【売却前に知っておきたい重要ポイント】

水戸市の津波浸水想定区域と津波災害警戒区域の違い|ハウスドゥ 県庁水戸

浸水想定はあくまで「想定」、法的な指定区域ではない

ここが最も誤解されやすいポイントです。ハザードマップに描かれている津波の浸水想定区域は、あくまで想定される最大クラスの浸水範囲を示したものであり、法律にもとづいて建築制限などがかかる「指定区域」ではありません。

茨城県内に法定の津波災害(特別)警戒区域はゼロ(2023年6月時点)

津波防災地域づくりに関する法律には、都道府県知事が指定する「津波災害警戒区域」「津波災害特別警戒区域」という制度があります。特別警戒区域に指定されると、住宅や医療施設等の建築に許可が必要になるなど、実際の建築制限が生じます。しかし茨城県の公式発表によれば、2023年6月28日時点で県内においてこの「津波災害(特別)警戒区域」の指定は一件もありません。つまり水戸市内の物件についても、津波を理由とした法的な建築制限は現時点でかかっていないということになります。

土砂災害警戒区域との違い(建築制限の有無)

同じ水戸市内のハザード情報でも、水戸市の土砂災害警戒区域|建築制限と売却への影響【2026】で解説した土砂災害警戒区域・特別警戒区域は、茨城県により実際に52か所が指定されており、特別警戒区域では住宅の構造規制や開発許可の制限が生じます。「ハザードマップに載っている=即座に建築制限がある」わけではなく、区域の種類によって法的な重みが異なる点を区別して理解しておくことが大切です。

地震にともなう液状化リスクとの関係

津波は主に地震にともなって発生するため、あわせて地盤の液状化リスクも意識しておきたいところです。液状化のしくみや水戸市内での調べ方については水戸市の液状化リスク|地盤の見方と売却への影響【2026】で詳しく解説しています。津波・液状化・土砂災害はいずれも地震や大雨をきっかけに複合的に発生し得るため、1つのハザードだけでなく複数の観点から物件を確認しておくと安心です。

不動産売却の重要事項説明における津波ハザードマップの扱い

法定の説明義務があるのは「水害ハザードマップ」(洪水・内水・高潮)の3種類のみ

令和2年8月28日に施行された宅地建物取引業法施行規則の改正により、不動産取引の重要事項説明では「水害ハザードマップ」における対象物件の所在地の説明が義務化されました。ただしこの改正で対象となっているのは、水防法にもとづく洪水・雨水出水(内水)・高潮の3種類のハザードマップです。

津波ハザードマップは法定の説明義務の対象外(2026年現在)

一方で、津波防災地域づくりに関する法律にもとづく津波ハザードマップは、2026年現在、この重要事項説明の法定義務化の対象には含まれていません。つまり水戸市内の物件を売買する場合、津波ハザードマップの説明そのものは宅建業者に法律上義務づけられたものではないということです。

それでも任意説明が信頼につながる理由

法定義務でないからといって説明を省略してよいわけではありません。買主が後から「知らなかった」と感じることはトラブルの原因になりますし、正直に情報を開示する姿勢は仲介会社・買取会社どちらを選ぶ場合でも信頼関係の土台になります。ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸では、法定事項かどうかにかかわらず、把握している地域のハザード情報は査定時にあわせてお伝えするようにしています。

火災保険・地震保険の適用範囲も確認しておきたい

水戸市の津波と火災保険・地震保険の補償範囲|ハウスドゥ 県庁水戸

水災補償の対象は洪水・高潮・土砂崩れが中心

火災保険に付帯する「水災補償」は、台風や豪雨による河川の氾濫(洪水)、高潮、土砂崩れなどによる損害を補償するのが一般的です。

津波による損害は原則として地震保険の対象

これに対して、地震・噴火またはこれらを原因とする津波によって生じた火災・損壊・埋没・流失の損害は、通常の火災保険(水災補償を含む)では補償されず、地震保険(地震保険に関する法律にもとづく制度)でカバーするのが原則です。地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで契約する仕組みになっているため、津波リスクが気になる方は、現在の保険契約に地震保険が付帯されているかをあわせて確認しておくとよいでしょう。

津波リスクが気になる物件を売却するときのポイント

価格への影響は「立地条件」全体のなかで判断される

津波浸水想定に入っているというだけで物件の価値が大きく下がるとは限りません。実際の売却価格は、交通利便性や築年数、周辺環境、そして前述のとおり法的な建築制限の有無など、複数の要素を総合して判断されます。過度に心配する前に、まずは現状を正しく把握することが大切です。

訳あり・特殊事情に強い買取という選択肢

ハザードマップ上のリスクや告知事項が気になり、仲介での売却に不安がある場合は、買取専門店への相談も選択肢のひとつです。ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸は買取を専門としており、水戸市内の地域事情を踏まえたうえで査定を行っています。相続や訳あり物件の売却実績も豊富ですので、まずは無料査定でご相談ください。

まとめ|正しく知れば過度に恐れる必要はない

水戸市は海に直接面してはいないものの、那珂川を通じた津波遡上の想定があり、市も津波ハザードマップを公表しています。ただし2026年現在、茨城県内に法律にもとづく津波災害(特別)警戒区域の指定は一件もなく、重要事項説明の法定義務化の対象も洪水・内水・高潮の3ハザードマップに限られています。まずはハザードマップで自宅や検討中の物件の位置を確認し、必要に応じて保険の適用範囲もあわせてチェックしておくことをおすすめします。

水戸市の津波リスクに関するよくある質問

水戸市は津波の浸水想定区域に入っていますか?

水戸市は茨城県が公表した津波浸水想定にもとづき、市独自の津波ハザードマップを作成・公表しています。那珂川沿いなど詳細な区域は、水戸市公式サイトのPDF版またはWebハザードマップでご確認いただけます。

津波災害警戒区域に指定されると建築制限がかかりますか?

津波災害特別警戒区域に指定された場合は住宅や医療施設等の建築に都道府県知事の許可が必要になるなど制限が生じます。ただし茨城県では2023年6月28日時点でこの区域の指定は県内に一件もなく、水戸市内でも同様に指定はありません。

津波ハザードマップは不動産の重要事項説明で必ず説明してもらえますか?

法律上の説明義務があるのは水防法にもとづく洪水・雨水出水(内水)・高潮の3種類の水害ハザードマップのみで、津波ハザードマップは2026年現在この義務化の対象に含まれていません。気になる場合は仲介会社や買取会社に直接確認することをおすすめします。

津波による自宅の損害は火災保険で補償されますか?

台風や豪雨による洪水・高潮などは火災保険の水災補償の対象となりますが、地震や津波を原因とする損害は原則として地震保険の対象です。地震保険は火災保険とセットで契約する仕組みのため、加入状況をあわせて確認しておきましょう。

那珂川が氾濫すると水戸市のどのあたりが影響を受けますか?

那珂川の洪水浸水想定区域は水戸市の洪水ハザードマップ(国管理河川版)で確認できます。津波の遡上想定とあわせて、河川沿いのエリアにお住まいの方・購入を検討されている方は事前にご確認いただくことをおすすめします。

津波リスクがある物件でも売却できますか?

売却は可能です。津波浸水想定区域に入っていることだけを理由に売却できなくなるわけではなく、価格は立地・築年数・周辺環境など複数の要素で総合的に判断されます。不安な場合はハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸の無料査定でご相談ください。

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