「地震や台風のとき、この場所は本当に安全なんだろうか」——水戸市で不動産の売却や住み替えを検討している方から、価格や間取りと同じくらい多く寄せられるのが、防災に関する質問です。せっかく良い立地の家を見つけても、浸水想定区域の真ん中だったり、指定避難所までの距離が遠かったりすると、後から後悔することになりかねません。

この記事では、水戸市が公式に公表している防災・ハザードマップの情報を、洪水・土砂災害・津波の3種類に分けて整理し、避難所の種類やマイ・タイムラインの活用法まで、実際の売買・住み替え検討で役立つ形でまとめました。数値や区域名はすべて水戸市公式サイトの一次情報にもとづいており、想像や一般論での断定は避けています。

目次
  1. 水戸市はどんな街?防災を考えるための基礎データ
    1. 水戸市の地形と主な河川
  2. 水戸市ハザードマップとは|洪水・土砂災害・津波の3本柱
    1. 水戸市Webハザードマップの使い方
  3. 水戸市の洪水ハザードマップ|対象河川と最新の改定状況
    1. 那珂川・藤井川・桜川・涸沼川(国管理河川)の洪水ハザードマップ
    2. 桜川・藤井川・涸沼川ほか計17河川(県管理河川)の冊子版ハザードマップ
    3. 浸水想定区域の対象地区(一例)
    4. 想定最大規模の雨量(河川別)
  4. 水戸市の土砂災害ハザードマップ
  5. 水戸市の津波ハザードマップ
  6. 水戸市の地震被害想定
  7. 水戸市の避難所・避難場所の種類と探し方
    1. 指定避難所
    2. 福祉避難所
    3. 広域避難場所(大規模火災時)
    4. 緊急避難場所・洪水時における緊急避難所
    5. 避難所の混雑状況をスマートフォンで確認する方法
  8. マイ・タイムラインを作って備える
  9. 不動産の売却・住み替えで防災情報をどう活かすか
  10. ハザードマップを見るときに確認しておきたいポイント
    1. 浸水想定区域と浸水深の目安
    2. 指定避難所までの距離と経路
    3. 土砂災害警戒区域との位置関係
  11. 水戸市の防災の取り組みと今後の見通し
  12. まとめ|水戸市の防災情報は「知ってから決める」が基本
  13. 水戸市の防災・ハザードマップに関するよくある質問
    1. 水戸市のハザードマップはどこで確認できますか?
    2. 水戸市の洪水ハザードマップはいつ改定されましたか?
    3. 浸水想定区域に入っている家は売却できませんか?
    4. 指定避難所と広域避難場所はどう違いますか?
    5. 土砂災害ハザードマップの対象区域は水戸市内に何か所ありますか?
    6. マイ・タイムラインとは何ですか?
    7. 那珂川が増水すると避難所に行けなくなることはありますか?

水戸市はどんな街?防災を考えるための基礎データ

水戸市は茨城県の県庁所在地で、常住人口265,037人・世帯数128,700世帯(茨城県常住人口調査・令和8年4月1日現在)を抱える県央の中心都市です。市内には那珂川・桜川・藤井川・涸沼川など複数の河川が流れ、偕楽園や千波湖といった水辺の景観が魅力である一方、水害・土砂災害それぞれのリスクとも向き合ってきた歴史があります。

不動産の売却・購入を検討する際は、こうした地理的な特徴を踏まえたうえで、水戸市が公表するハザードマップを確認しておくことが欠かせません。

水戸市の地形と主な河川

水戸市の市街地は那珂川と桜川に挟まれる形で発展してきました。市の北側を那珂川が、市中心部を桜川が流れ、涸沼川は市の南東部を流れています。これらの河川は水戸市の暮らしと切り離せない存在である一方、大雨の際には浸水のリスクを伴う点も事実として押さえておく必要があります。

水戸市ハザードマップとは|洪水・土砂災害・津波の3本柱

水戸市が公式に公表しているハザードマップは、大きく分けて「洪水ハザードマップ」「土砂災害ハザードマップ」「津波ハザードマップ」の3種類です。いずれも国や茨城県の想定にもとづいて水戸市が作成しており、水戸市公式サイトの防災情報サイトからPDFデータ版と「水戸市Webハザードマップ」(地図上で確認できるウェブサービス)の両方で確認できます。

水戸市公式サイトでは「ハザードマップに記載された区域以外でも災害が発生するおそれがあります」と明記されており、区域外だから安全と単純に判断できるものではない点にも注意が必要です。

水戸市Webハザードマップの使い方

水戸市Webハザードマップは、洪水・土砂・津波の災害時に注意・警戒が必要な区域や、避難所の位置などをウェブサイトの地図上で確認できるサービスです。水戸市公式サイトの「水戸市ハザードマップ(洪水・土砂災害・津波)」ページから外部リンクとしてアクセスできます。住所を入力してお住まいの地域周辺の浸水想定区域や避難所情報を確認する使い方が基本です。

水戸市の洪水ハザードマップ|対象河川と最新の改定状況

水戸市の洪水ハザードマップは、水防法の規定にもとづいて作成されており、国が管理する河川と茨城県が管理する河川とで、想定される降雨のパターンが異なります。

那珂川・藤井川・桜川・涸沼川(国管理河川)の洪水ハザードマップ

那珂川、藤井川、桜川(国土交通省管理区間)、涸沼川が氾濫した場合の洪水浸水想定区域(国土交通省指定)をもとに、水戸市内を南北でエリア分けした2種類のハザードマップが作成されています(令和8年1月改定)。国管理河川の想定は、那珂川の上流域など栃木県那須地方で大雨が降った場合を想定しており、降雨から災害発生までに8時間程度の時間的猶予があるとされています。

桜川・藤井川・涸沼川ほか計17河川(県管理河川)の冊子版ハザードマップ

冊子版ハザードマップは、茨城県が管理する河川が氾濫した場合の洪水浸水想定区域(茨城県指定)をもとに作成されたものです(令和8年1月作成)。令和3年度に桜川・藤井川・涸沼川、令和5年度に石川川・涸沼前川・新川・逆川・沢渡川・堀川・内川・前田川・境川・田野川・楮川・西田川・早戸川(ひたちなか市)、令和6年度に前沢川・後谷川と、段階的に指定が進められてきました。県管理河川は水戸市付近で大雨が降った場合を想定しており、国管理河川と比べて降雨から災害発生までの時間が短いとされている点が特徴です。水戸市では、洪水浸水想定区域に指定された地区の各世帯へ、令和8年2月から冊子版ハザードマップをポスティングで配布しています。

浸水想定区域の対象地区(一例)

公式資料によれば、桜川の浸水想定区域には三の丸・五軒・新荘・城東・浜田・緑岡・上大野・河和田・上中妻・見川・千波・梅が丘・赤塚・稲荷第二・鯉淵・妻里・内原などの地区が含まれます。藤井川は飯富地区、涸沼川は上大野・下大野・稲荷第一・大場地区が対象です。同じ「水戸市」でも、地区によって対象となる河川やリスクの内容が異なるため、購入・売却を検討している物件が具体的にどの区域に該当するかは、Webハザードマップで住所単位の確認が欠かせません。

想定最大規模の雨量(河川別)

茨城県が指定した洪水浸水想定区域は、現在の科学的知見にもとづく「想定し得る最大規模の降雨」を前提としています。桜川流域は24時間総雨量671ミリメートル、藤井川流域は48時間総雨量833ミリメートル、涸沼川流域は48時間総雨量764ミリメートルなど、河川ごとに異なる数値が設定されており、いずれも通常の大雨をはるかに超える規模を想定した数値であることが分かります。

水戸市 ハザードマップ 早見表 洪水 土砂災害 津波 ハウスドゥ県庁水戸
水戸市ハザードマップ早見表(水戸市公式サイトをもとに作成)

水戸市の土砂災害ハザードマップ

土砂災害ハザードマップは、茨城県が指定した、がけ崩れのおそれのある水戸市内の土砂災害警戒区域・特別警戒区域52か所を、エリアごとに8枚に分割して掲載したものです。茨城県による区域見直しを受けて令和6年3月に改訂されており、土砂災害防止法の規定にもとづいて作成されています。丘陵地や崖地に近い物件を検討する場合は、洪水だけでなく土砂災害の観点でも確認しておくことが大切です。

水戸市の津波ハザードマップ

津波ハザードマップは、東日本大震災の教訓を踏まえ、津波防災地域づくりに関する法律にもとづいて、茨城県が平成24年8月に公開した当時最大の浸水予測をもとに作成されています。水戸市は海に面してはいないものの、河川を通じた津波の遡上リスクを踏まえて整備されている点は押さえておきたいポイントです。

水戸市の地震被害想定

茨城県は平成30年12月に地震被害想定調査の結果を公表しています。茨城県及びその周辺における過去の地震被害や断層の分布状況を踏まえ、県に大きな被害をもたらすおそれのある7つの想定地震が設定されており、想定地震ごとの震度分布は「いばらきデジタルマップ(茨城県震度予測マップ)」で自宅や学校がどの程度揺れるかを地図データで確認できます。

水戸市の避難所・避難場所の種類と探し方

災害時にどこへ避難すればよいかは、平常時から確認しておきたい情報です。水戸市は避難所・避難場所を用途別に分けて指定しています。

指定避難所

市内すべての市民センターと、市立の小学校・中学校が指定避難所として指定されています。各施設にはクラッカーや水、簡易トイレ、毛布、ラジオ、感染症対策資機材など、初動対応に必要な資機材が備蓄されています。地震や洪水などの災害が発生した場合や、市が避難指示などの避難情報を発表した場合には、この指定避難所への避難が基本となります。

福祉避難所

指定避難所での避難生活が難しい高齢者や障害者など、特別な配慮が必要な方の受け入れを行う施設です。特別養護老人ホームや特別支援学校などが指定されており、開設にあたっては施設の安全や収容可能人数を確認したうえで市が開設を要請する仕組みになっています。

広域避難場所(大規模火災時)

人口が集中している地域で、大規模火災などによる熱や煙から一時的に逃れるための場所です。茨城大学、堀原運動公園、アダストリアみとアリーナ・茨城県立歴史館、偕楽園公園、千波公園、駅南平和公園、那珂川若宮河川敷、青柳公園、柳河市民運動場、水戸市立第三中学校、ちとせ市民運動場、常磐大学が指定されています。

緊急避難場所・洪水時における緊急避難所

津波対策として高台に避難する時間がないときなどに緊急的に避難する場所には、茨城県立水戸高等特別支援学校、茨城県立産業技術短期大学校、鹿島臨海鉄道常澄駅が指定されています。また、浸水などの影響で近隣の指定避難所が使えないときや、那珂川が増水して橋が渡れないときに開設される「洪水時における緊急避難所」として、茨城大学、水戸第一〜第三高等学校、水戸農業高等学校、茨城大学附属小学校などが指定されています。

避難所の混雑状況をスマートフォンで確認する方法

水戸市では「Vacan Maps」という外部サービスを通じて、避難所の開設状況や混雑状況(空いてます・やや混雑・混雑・満の4段階)をスマートフォン等から確認できる仕組みを提供しています。避難所が開設されていない場合は「利用停止中」と表示されます。

水戸市 避難所 避難場所 種類 ハウスドゥ県庁水戸
水戸市の避難所・避難場所の種類(水戸市公式サイトをもとに作成)

マイ・タイムラインを作って備える

マイ・タイムラインとは、台風や大雨により川が氾濫するまでに自分自身や家族がとるべき行動を時系列で整理し、あらかじめ作成しておくものです。水戸市の洪水ハザードマップにはマイ・タイムラインの記入欄が用意されているほか、茨城県が提供する「Web版マイ・タイムライン作成システム」を使えば、インターネット上で作成してスマートフォン等の端末に保存することもできます。

不動産の売却・住み替えで防災情報をどう活かすか

ハザードマップの情報は、「この場所に住み続けてよいか」「売却するならどのタイミングが良いか」を判断する材料の一つになります。浸水想定区域に入っているからといって即座に資産価値が大きく損なわれるわけではありませんが、購入検討者が事前にハザードマップを確認するケースは年々増えており、区域内・区域外どちらであっても、事実を正確に伝えられる状態にしておくことが、結果的にスムーズな売却につながります。

水戸市の住みやすさ全体(交通・子育て・地価など)については、当店がまとめた水戸市の住みやすさ完全ガイドでも解説していますので、あわせてご参照ください。売却の相場や流れについては水戸市の不動産売却・買取|ハウスドゥ 県庁水戸で詳しく解説しています。

過去の売却実績やお客様の声は実績・お客様の声のページでもご覧いただけます。防災面を含めた物件の状況をふまえたうえで、査定や売却のご相談は下記のCTAからお気軽にどうぞ。

ハザードマップを見るときに確認しておきたいポイント

ハザードマップを実際に見る際は、以下のような点を意識すると、物件検討や売却活動に役立てやすくなります。

浸水想定区域と浸水深の目安

洪水ハザードマップには、想定される浸水の深さが色分けで示されています。同じ「浸水想定区域」でも、浸水深が数十センチ程度の区域と、2階の床上まで達するような区域とではリスクの度合いが大きく異なります。区域に入っているかどうかだけでなく、どの程度の浸水深が想定されているかまで確認することが大切です。

指定避難所までの距離と経路

市内すべての市民センター・市立小中学校が指定避難所になっているとはいえ、実際に歩いて向かう際の経路に橋や低地を通る必要がないかどうかも、平常時に確認しておきたいポイントです。那珂川が増水すると橋が渡れなくなる場合があることは、水戸市公式サイトの「洪水時における緊急避難所」の説明からも読み取れます。

土砂災害警戒区域との位置関係

丘陵地や崖地に近い物件では、土砂災害警戒区域・特別警戒区域に該当していないかをあわせて確認しておきましょう。水戸市内には52か所の区域が指定されており、区域は茨城県の見直しにあわせて随時更新されています。

水戸市の防災の取り組みと今後の見通し

水戸市は水防法の改正を受けて、県管理河川についても段階的に洪水浸水想定区域の指定・公表を進めてきました。令和3年度の桜川・藤井川・涸沼川から始まり、令和5年度、令和6年度と対象河川を拡大しており、新たに浸水想定区域に指定された地区の住民には防災ラジオを無償で貸与するなど、情報伝達体制の強化にも取り組んでいます。ハザードマップは一度作成されたら終わりではなく、今後も改定が続く可能性がある点を踏まえておくとよいでしょう。

まとめ|水戸市の防災情報は「知ってから決める」が基本

水戸市の防災・ハザードマップは、洪水・土砂災害・津波の3種類が公式サイトで公開されており、Webハザードマップを使えば住所単位で浸水想定区域や避難所の情報を確認できます。指定避難所・福祉避難所・広域避難場所・緊急避難場所と、避難所にはそれぞれ役割の違いがあるため、平常時からお住まいの地域に対応する避難所を把握しておくことが安心につながります。

水戸市での不動産売却・住み替えをご検討の際は、こうした防災情報も踏まえたうえで、無料査定・ご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。

水戸市の不動産売却・査定のご相談はハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸へ

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水戸市の防災・ハザードマップに関するよくある質問

水戸市のハザードマップはどこで確認できますか?

水戸市公式サイトの防災情報サイト内「水戸市ハザードマップ(洪水・土砂災害・津波)」ページから、PDFデータ版のほか、地図上で住所単位に確認できる「水戸市Webハザードマップ」にアクセスできます。

水戸市の洪水ハザードマップはいつ改定されましたか?

国管理河川(那珂川・藤井川・桜川・涸沼川)を対象とした洪水ハザードマップは令和8年1月に改定されています。県管理河川を対象とした冊子版ハザードマップも令和8年1月に作成され、対象地区へは令和8年2月からポスティングで配布されました。

浸水想定区域に入っている家は売却できませんか?

浸水想定区域に入っていることが売却の妨げになるわけではありません。実際に区域内でも取引は日常的に行われています。ただし、購入検討者が事前にハザードマップを確認するケースは増えているため、区域内・区域外の事実を正確に伝えられる状態で売却活動を進めることが大切です。

指定避難所と広域避難場所はどう違いますか?

指定避難所は市内の市民センターや市立小中学校で、地震や洪水などの災害時に一定期間の避難生活を送るための施設です。広域避難場所は偕楽園公園や千波公園など、大規模火災の熱や煙から一時的に逃れるための屋外の場所で、性質が異なります。

土砂災害ハザードマップの対象区域は水戸市内に何か所ありますか?

水戸市公式サイトによれば、茨城県が指定した土砂災害警戒区域・特別警戒区域は水戸市内に52か所あり、エリアごとに8枚に分割してハザードマップが作成されています。令和6年3月に区域の見直しを受けて改訂されました。

マイ・タイムラインとは何ですか?

台風や大雨により川が氾濫するまでに、自分自身や家族がとるべき行動を時系列で整理して事前に作成しておくものです。水戸市の洪水ハザードマップには記入欄があるほか、茨城県の「Web版マイ・タイムライン作成システム」でインターネット上から作成することもできます。

那珂川が増水すると避難所に行けなくなることはありますか?

水戸市公式サイトでは、那珂川が増水して橋が渡れないときに開設される「洪水時における緊急避難所」として、茨城大学や水戸第一〜第三高等学校などを別途指定しています。お住まいの地域から指定避難所へ向かう経路に橋や低地がないかを平常時に確認しておくことをおすすめします。

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