水戸市で「数次相続」が起きた不動産、どう売却を進めればいいか
親の家を相続する手続きを進めている最中に、もう一方の親も亡くなってしまう。このように、最初の相続(一次相続)の遺産分割が終わらないうちに、その相続人の一人が亡くなり、次の相続(二次相続)が重なって発生することを「数次相続」と呼びます。相続人の数が想定より増え、手続きが複雑になりやすいため、水戸市内の実家を売却したいご家族からも「何から手を付けていいか分からない」というご相談を多くいただきます。
この記事では、水戸市内の不動産を前提に、数次相続が発生した場合の売却の進め方、必要な手続き、税金の注意点までをハウスドゥの実務目線で解説します。遺産分割の方法の一つである「換価分割」の詳しい進め方は、当店の別記事「水戸市の遺産分割、不動産で揉めない3つの秘訣」で解説していますので、あわせてご覧ください。
数次相続とは何か
一次相続と二次相続が重なる仕組み
数次相続とは、被相続人(亡くなった方)の遺産分割協議が終わらないうちに、相続人の一人が亡くなり、その相続人についての相続(二次相続)が新たに始まる状態を指します。例えば「父が亡くなり(一次相続)、遺産分割協議が終わる前に母も亡くなった(二次相続)」というケースが典型例です。
代襲相続との違い
数次相続と混同されやすいのが「代襲相続」です。代襲相続は、相続人になるはずだった人が被相続人より先に亡くなっている場合に、その子などが代わって相続する仕組みです。数次相続は「被相続人が亡くなった後に相続人が亡くなる」点で、順番が逆になります。
相次相続との違い
「相次相続」は、一次相続の相続税申告後、比較的短期間(10年以内)に二次相続が発生した場合に使われる言葉で、主に相続税の計算上の概念(相次相続控除)です。数次相続は遺産分割協議や登記手続きに関する概念であり、両方の状況が同時に当てはまることもあります。
数次相続が不動産売却に与える影響
相続人の数が増え、手続きが複雑になる
数次相続が発生すると、一次相続の相続人の立場と、二次相続の相続人の立場を両方持つ人が出てきます。関係する相続人全員の戸籍を集めて相続関係を確定させる作業が、通常の相続より1段階増えることになります。
遺産分割協議書は原則として別々に作成する
数次相続が発生した場合、遺産分割協議書は一次相続分・二次相続分に分けて作成するのが基本です。一次相続の協議書には「相続人兼被相続人」という立場の記載が必要になるなど、通常の協議書とは書き方が異なるため、司法書士など専門家への相談をおすすめします。
相続登記をしてからでないと売却できない
不動産を売却するには、まず名義(登記)を現在の所有者である相続人に変更する必要があります。数次相続の場合、要件を満たせば「中間省略登記」(一次相続の名義変更を省略し、直接最終の相続人名義にする登記)ができる場合がありますが、適用できるかどうかは個別のケースによって異なるため、司法書士に確認が必要です。
数次相続した不動産を売却する流れ
ステップ1:戸籍調査で相続人を確定する
一次相続・二次相続それぞれについて、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を集め、相続人を確定します。関係者が多いほど時間がかかるため、早めの着手が重要です。
ステップ2:遺産分割協議をおこなう
確定した相続人全員で、不動産をどう分けるか(誰の名義にするか、売却して代金を分けるかなど)を協議します。不動産をそのまま分けにくい場合は、売却して代金を分ける「換価分割」がよく使われます。
ステップ3:相続登記をおこなう
2024年4月から相続登記が義務化されており、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記をする必要があります(正当な理由なく違反すると過料の対象になる場合があります)。数次相続の場合は、中間省略登記が使えるかどうかも含めて司法書士に相談すると手続きがスムーズです。
ステップ4:査定・媒介契約
相続登記が完了したら(一部、登記手続き中でも相談自体は可能です)、不動産会社に査定を依頼します。売却を前提とした換価分割の場合は、早い段階で概算の価格を把握しておくと、相続人間の話し合いがスムーズに進みます。
ステップ5:売却活動・引き渡し
買主が決まれば売買契約を締結し、決済・引き渡しとなります。代金は遺産分割協議書に定めた割合で相続人間に分配します。
数次相続の相続税申告における注意点
申告・納税義務は次の相続人に引き継がれる
一次相続の相続人が、相続税の申告・納税を終える前に亡くなった場合、その義務は二次相続の相続人に引き継がれます。
一次相続の申告期限が延長される場合がある
二次相続の被相続人(一次相続の相続人だった方)が亡くなった場合、一次相続にかかる相続税の申告期限は、二次相続の開始を知った日の翌日から10ヶ月に延長される特例があります。
相次相続控除が使える場合がある
10年以内に相次いで相続が発生した場合、二次相続の相続税から一定額を控除できる「相次相続控除」という制度があります。適用には要件があるため、税理士への確認をおすすめします。
基礎控除は増えない
数次相続が発生しても、それぞれの相続(一次相続・二次相続)の基礎控除額は、それぞれの相続開始時点での法定相続人の数で計算されます。相続が重なったからといって控除額が単純に増えるわけではない点に注意が必要です。
売却時にかかる税金
譲渡所得税(20.315%)
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、所有期間に応じて20.315%(所有期間5年超の場合。5年以下の場合は39.63%)の税率で譲渡所得税がかかります。取得費・取得時期は、被相続人が取得した時点のものを引き継ぎます。
3,000万円特別控除・空き家の特例
相続した空き家を一定要件のもとで売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。適用には、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であることなど複数の要件があるため、事前の確認が重要です。
取得費加算の特例
相続税を支払った場合、一定期間内(相続開始から3年10ヶ月以内)に売却すると、支払った相続税の一部を取得費に加算できる特例があります。空き家の3,000万円特別控除とは選択適用(どちらか一方を選ぶ)になるため、どちらが有利か試算が必要です。
登録免許税の免税措置
相続登記にかかる登録免許税(原則0.4%)について、一定の要件を満たす場合に免税となる措置があります。中間相続人名義の土地や、評価額が一定額以下の土地が対象になる場合があるため、司法書士に確認するとよいでしょう。

相続人全員の同意が得られないときはどうするか
連絡が取れない相続人がいる場合
住所は分かるが連絡が取れない相続人がいる場合、まずは書面での連絡を試みます。それでも進まない場合は、家庭裁判所の調停(遺産分割調停)を利用する方法があります。
所在が分からない相続人がいる場合
相続人の所在が分からない場合は、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てる方法があります。
売却価格や分け方に反対する相続人がいる場合
換価分割の代金配分や、売却価格そのものに反対意見がある場合は、複数の不動産会社から査定根拠を確認した上で、相続人全員が納得できる材料をそろえることが解決の近道になります。当社は宅地建物取引業者として、査定価格の根拠を明示する義務(宅地建物取引業法第34条の2第2項)を遵守しており、相続人間の合意形成にも役立つ資料を提供できます。
数次相続した不動産を売却する流れ(図解)

仲介 vs 買取の比較
仲介のメリット・デメリット
市場価格に近い価格での売却が期待できますが、買主が見つかるまでの期間が読めず、相続人全員が売却完了まで待つ必要があります。
買取のメリット・デメリット
不動産会社が直接買い取るため、売却期間が短く、相続人間で早期に代金を分配できるのが利点です。価格は仲介の相場よりやや控えめになる傾向がありますが、仲介手数料が不要で、契約不適合責任が免除されるケースが多く、相続人が遠方に分散している場合の調整の手間も減らせます。当社は買取専門店として、相続不動産の早期現金化のご相談に対応しています。
水戸市の地域固有の相談先・手続き情報
水戸地方法務局での相続登記
水戸市内の不動産の相続登記は、水戸地方法務局が管轄です。数次相続で中間省略登記が使えるかどうかなど、登記の専門的な内容は司法書士または法務局の相談窓口での確認をおすすめします。
水戸市内の相続不動産の傾向
水戸市内では、旧市街地に古い戸建てを複数の相続人が共有しているケースや、郊外の実家を遠方に住む兄弟姉妹で分けるケースが多く見られます。数次相続が発生すると、こうした相続人の分散状況がさらに複雑になりやすいため、早い段階での専門家への相談が重要です。
店舗の強み
ハウスドゥ 水戸市エリアは、全国700店舗以上のネットワークを持つハウスドゥのフランチャイズ店舗として、水戸市に密着した営業を行っています。イメージキャラクターの古田敦也氏で知られるハウスドゥブランドの認知度と、買取専門店としての機動力を両立し、数次相続のような複雑な相続案件のご相談にも、司法書士・税理士など専門家と連携しながら対応しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 数次相続で不動産登記をするには何が必要ですか?
A. 一次相続・二次相続それぞれの被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書、印鑑証明書などが必要です。要件を満たせば中間省略登記ができる場合もあるため、司法書士への確認をおすすめします。
Q. 数次相続と代襲相続はどう違いますか?
A. 代襲相続は相続人になるはずだった人が被相続人より先に亡くなっている場合の仕組みです。数次相続は被相続人が亡くなった後に相続人が亡くなり、次の相続が重なって発生する点が異なります。
Q. 数次相続が発生すると相続税の申告期限はどうなりますか?
A. 二次相続の被相続人(一次相続の相続人だった方)が亡くなった場合、一次相続にかかる相続税の申告期限は、二次相続の開始を知った日の翌日から10ヶ月に延長される特例があります。
Q. 数次相続でも相続放棄はできますか?
A. 可能です。ただし、一次相続と二次相続それぞれについて、相続の開始を知った時から原則3ヶ月以内という期限があるため、専門家に早めに相談することが重要です。
Q. 相続人の一人と連絡が取れない場合はどうすればよいですか?
A. まずは書面での連絡を試み、それでも進まない場合は家庭裁判所の遺産分割調停を利用する方法があります。所在が分からない場合は不在者財産管理人の選任を申し立てる方法もあります。
Q. 数次相続した不動産を売る場合、遺産分割協議書はどう書けばいいですか?
A. 一次相続分・二次相続分に分けて作成するのが基本です。一次相続の協議書には「相続人兼被相続人」という立場の記載が必要になるなど、通常とは異なる書き方が求められるため、司法書士への相談をおすすめします。換価分割を選ぶ場合の協議書の書き方は、当店の別記事で詳しく解説しています。
まとめ
水戸市内の不動産で数次相続が発生した場合、通常の相続よりも相続人の確定や遺産分割協議書の作成が複雑になります。売却を検討する際は、まず戸籍調査で相続人を確定し、遺産分割協議を経て相続登記を済ませてから、査定・売却活動へと進むのが基本的な流れです。相続税の申告期限の延長や相次相続控除など、数次相続ならではの税務上の特例もあるため、司法書士・税理士と連携しながら進めることをおすすめします。ハウスドゥ 水戸市エリアでは、複雑な相続案件のご相談にも無料査定を通じて対応しています。
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