城里町(東茨城郡)で空き家を相続した、あるいは実家が空き家になりそうだという方から、「このままでいいのか」「何から手をつければいいのか」というご相談を数多くいただきます。城里町には町独自の「空き家バンク制度」があり、活用できれば最大100万円のリフォーム補助金も申請できますが、条件や手続きを知らずに機会を逃している方も少なくありません。
この記事では、城里町の空き家について「活用」と「処分」の6つの選択肢を比較し、城里町ならではの制度・地域事情もあわせて解説します。
城里町の空き家、まず知っておきたいこと
城里町の人口と世帯数
城里町の常住人口は16,521人、世帯数6,933戸です(城里町公式サイト・令和7年8月1日現在)。町の西部には那珂川沿いの平野と緑深い里山が広がり、旧常北町・桂村・七会村が2005年に合併して現在の城里町となりました。エリアによって宅地・農地・山林の混在具合が大きく異なるため、空き家の「売りやすさ・貸しやすさ」もエリアごとに差が出やすいのが特徴です。
空き家を放置するとどうなる?3つのリスク
「まだ決めていないから」と空き家をそのままにしておくと、次の3つのリスクが徐々に大きくなります。
- 建物の劣化が進む:雨漏り・シロアリ・害獣の侵入などで、時間が経つほど修繕費用が膨らみ、売却できる状態から遠ざかります。
- 「特定空家等」に指定されるリスク:適切な管理がされていないと市区町村から「特定空家等」に指定されることがあり、指定されると固定資産税の住宅用地特例(最大1/6)が解除されて税額が上がるほか、行政の助言・指導・勧告・命令、最終的には行政代執行で強制的に解体され費用を請求される可能性があります。
- 近隣とのトラブル:倒壊・害虫発生・不法投棄などで近隣から苦情が入り、所有者としての管理責任を問われることがあります。
まずは「放置」以外の6つの選択肢を知ることが、リスクを避ける第一歩です。
空き家の活用・処分、6つの選択肢

選択肢1|自分で住む・セカンドハウスにする
週末だけ滞在する拠点や、将来の移住先として自分で使う方法です。那珂川での釣りやアウトドア、里山でのセカンドライフに興味がある方には向いていますが、維持費(固定資産税・光熱費の基本料金・草刈りなど)が継続してかかる点は考慮が必要です。
選択肢2|賃貸に出す
賃貸需要は町の中心部(石塚・上入野など役場周辺)とその他のエリアで差が出やすく、農村部では入居者を見つけるまでに時間がかかることがあります。賃貸に出す前に、水回りなど最低限のリフォームが必要になるケースが多い点も踏まえて検討しましょう。
選択肢3|城里町空き家バンクに登録する
城里町が所有者と利用希望者の橋渡しを行う制度です。登録は無料で、町ホームページに物件情報が掲載されます。詳しい登録方法とリフォーム補助金は次の章で解説します。
選択肢4|リフォームして再生する(古民家活用)
古民家としての梁や造りに価値がある建物であれば、リフォームして再生する選択肢もあります。空き家バンク経由での購入・賃貸であれば、条件を満たすとリフォーム費用の補助(上限100万円)が使える場合があります。
選択肢5|解体して更地で活用・売却する
建物の傷みが大きく再生が難しい場合は、解体して更地にする方法があります。ただし2026年7月時点で城里町独自の解体費用補助制度は確認できていません。危険ブロック塀等撤去事業など代替できる制度や注意点は、以下の記事で詳しく整理しています。
選択肢6|現況のまま売却・買取してもらう
「手間をかけずに、なるべく早く整理したい」という場合は、解体もリフォームもせず現況のまま不動産会社に売却・買取してもらう方法が最も手間が少ない選択肢です。買取であれば契約から現金化までの期間を短縮しやすく、遠方にお住まいの相続人の方にも選ばれています。
6つの選択肢の比較表
| 選択肢 | 費用の目安 | 期間の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ①自分で住む | 維持費が継続 | — | 拠点として使いたい人 |
| ②賃貸に出す | 簡易リフォーム費 | 入居者確保まで数ヶ月〜 | 収益化したい人 |
| ③空き家バンク登録 | 登録は無料 | マッチングまで数ヶ月〜 | 時間をかけてでも活用してほしい人 |
| ④リフォーム再生 | 工事費(補助最大100万円) | 工事期間+募集期間 | 古民家に価値を感じる人・買主 |
| ⑤解体して更地に | 解体費用(補助なし) | 解体後に売却活動 | 建物の傷みが大きい場合 |
| ⑥現況のまま売却・買取 | 費用負担なし(仲介手数料等) | 買取なら短期間 | 手間をかけず早く整理したい人 |
※費用・期間はあくまで一般的な目安です。建物の状態や立地によって変わります。
城里町空き家バンク制度を詳しく解説

登録の流れ(所有者側)
城里町公式サイトによると、空き家所有者の登録手続きは次の通りです(城里町空家バンク制度設置要綱に基づく)。
- 「城里町空家バンク登録申込書」(様式第1号)と「誓約書」(様式第2号)を作成し、城里町役場まちづくり戦略課に提出
- 町が書類を審査し、「城里町空家バンク登録台帳」に登録
- 登録完了後、町から所有者へ登録通知書が送付される
- 登録情報が一般に公開される
物件情報の変更・登録抹消をしたい場合も、それぞれ専用の届出書を町へ提出する必要があります。なお、空き家バンクへの登録自体は売買・賃貸を約束するものではなく、交渉・契約は所有者と利用希望者の間で直接行います(町は仲介行為を行いません)。
リフォーム費用補助金100万円の条件
「城里町空家バンク住宅リフォーム費用補助金交付要綱」(令和6年城里町告示第148号)に基づき、空き家バンク制度を利用して購入・賃貸借した空き家に10年以上居住すること等を条件に、リフォーム費用の1/2(上限100万円)が補助されます。主な要件は次の通りです。
- 当該空き家の住所に住民登録をすること
- リフォーム工事完了後、当該空き家に10年以上居住すること
- 購入・賃貸借の相手が2親等以内の親族でないこと
- 空き家バンクの利用登録者として登録されていること
- 町税等(町民税・固定資産税・軽自動車税・国民健康保険税)の未納がないこと
- 他の類似の補助金(住宅リフォーム資金助成、介護保険の住宅改修費等)と重複していないこと
対象工事は基礎・外壁・屋根・水回り・電気ガス設備・外構など幅広く、工事総額10万円以上(税別)が対象です。申請はリフォーム工事の着工前に行う必要があり、工事完了期限は2月末までと定められています。詳しい様式・条件は城里町公式サイトでご確認ください。
空き家バンクのメリットと注意点
メリットは、町という公的な立場が間に入ることで利用希望者に安心感を与えやすく、リフォーム補助金という後押しがある点です。一方で、登録してから成約までの期間が読みにくいこと、町は仲介を行わないため契約書の作成や条件交渉は当事者間または宅建業者への依頼が必要になる点は注意しておきましょう。
空き家を相続した場合に確認したいこと
相続登記の義務化(2024年4月〜)
2024年4月1日から相続登記が義務化されており、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記の申請をする必要があります。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になる可能性があるため、城里町の空き家を相続された方は早めに登記状況を確認しておくことをおすすめします。
空き家の3,000万円特別控除の概要
一定の要件を満たす相続空き家を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。主な要件は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、耐震基準を満たすよう改修するか取り壊してから譲渡すること、相続開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること、譲渡価額が1億円以下であることなどです。令和6年以降は相続人が3人以上の場合、控除額の上限が1人あたり2,000万円に変わるなどの改正点もあります。適用可否は個別の事情によって判断が分かれるため、税理士または税務署へのご確認をおすすめします。
城里町ならではの事情
那珂川沿い・里山エリアの特徴(旧常北町・桂村・七会村)
城里町は2005年に常北町・桂村・七会村が合併して誕生しました。旧常北町エリア(石塚・上入野など)は役場やスーパーが集まる町の中心部で比較的買い手・借り手を見つけやすい一方、旧桂村・旧七会村エリアは那珂川沿いの田園地帯や里山が広がり、農地・山林と一体になった物件も多く、宅地としてより農地・別荘的な需要として売却先を探した方が現実的なケースもあります。
道の駅かつらグランドオープンなど地域の動き
2026年9月には「道の駅かつら」がグランドオープンするなど、城里町では地域の交流拠点づくりが進んでいます。こうした動きは町の情報発信力や来訪者数に影響するため、空き家バンクや賃貸募集をする際は、こうした地域トピックもあわせて物件の魅力として伝えると反応が変わることがあります。
空き家が売れにくい・貸しにくい立地の見極め方
接道状況(建築基準法上の道路に2m以上接しているか)、上下水道の有無(集落によっては浄化槽・井戸のケースも)、獣害(イノシシ等)の有無は、城里町の郊外エリアで特に確認しておきたいポイントです。これらは購入・賃貸希望者からも必ず聞かれる点のため、事前に整理しておくと相談がスムーズに進みます。
城里町の不動産売却相場を知りたい方へ
城里町全体の不動産売却相場や、訳あり物件(空き家・再建築不可・境界未確定など)の売り方については、以下の記事で詳しく解説しています。
どの選択肢を選ぶべきか|チェックリスト
- 建物の傷みが小さく、自分や家族で使う予定がある → 選択肢1(自分で住む)
- すぐに使う予定はないが収益化したい → 選択肢2(賃貸)
- 町のサポートを受けながら時間をかけて活用先を探したい → 選択肢3(空き家バンク)
- 建物に古民家としての価値があり、補助金も使えそう → 選択肢4(リフォーム再生)
- 傷みが大きく再生が難しい → 選択肢5(解体して更地に)
- 手間や時間をかけずになるべく早く整理したい → 選択肢6(現況のまま売却・買取)
ハウスドゥ 県庁水戸に相談するメリット
ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸は、水戸市を拠点に茨城県内の買取・仲介を専門に行っています。宅建士が在籍し、空き家バンクへの登録を検討しながら並行して買取査定を受けたい、といった相談にも対応可能です。現況のまま、解体前の状態でも査定できますので、「どの選択肢が自分に合うか分からない」という段階でもお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 城里町の空き家バンクに登録するとどんなメリットがありますか?
A. 空き家の情報を町ホームページで公開でき、利用希望者とのマッチングを町が仲立ちします。登録物件を購入・賃貸借して10年以上居住する等の条件を満たすと、リフォーム費用の1/2(上限100万円)の補助金を申請できます。ただし登録自体は売買・賃貸を約束するものではなく、交渉・契約は当事者間で直接行います。
Q2. 城里町に空き家の解体費用を補助する制度はありますか?
A. 2026年7月時点で城里町独自の解体(除却)費用補助制度は確認できていません。代わりに使える制度の詳細はこちらの記事で解説しています。
Q3. 相続した空き家をそのまま放置するとどうなりますか?
A. 適切な管理がされないと「特定空家等」に指定される可能性があり、固定資産税の住宅用地特例が解除されて税額が上がるほか、行政の助言・指導・勧告・命令、最終的には行政代執行で強制的に解体され費用を請求されることもあります。
Q4. 空き家の3,000万円特別控除は城里町の物件でも使えますか?
A. 一定の要件(昭和56年5月31日以前築の家屋であることなど)を満たせば城里町の物件でも利用できる可能性があります。適用可否は個別の事情によって異なるため、税理士または税務署への確認をおすすめします。
Q5. 城里町の空き家は仲介と買取どちらが向いていますか?
A. 立地や建物の状態、売却までの希望期間によって異なります。里山エリアで買い手が見つかりにくい物件や早期に現金化したい場合は買取、時間をかけてでも高値を狙いたい場合は仲介が向いています。
Q6. 空き家バンクに登録せずに直接売却することはできますか?
A. できます。空き家バンクは町を通じたマッチング手段の一つであり、並行してハウスドゥ 県庁水戸のような不動産会社に直接売却・買取の相談をすることも可能です。
まとめ
城里町の空き家には、自分で住む・賃貸・空き家バンク登録・リフォーム再生・解体・現況売却という6つの選択肢があります。空き家バンクを使えばリフォーム補助金(上限100万円)という後押しもありますが、10年居住などの条件があるため、ご自身の状況に合うかを見極めることが大切です。「まずは選択肢を整理したい」「現況のまま査定額だけ知りたい」という段階でも構いませんので、お気軽にハウスドゥ 県庁水戸へご相談ください。
無料相談フォーム
この記事に関するご相談はこちらから。秘密厳守で対応いたします。



